新型モンスター821が入荷!M797との細部比較も
2018年にマイナーチェンジが施された、水冷ミドルモンスターが入荷しました!
今までよりも一層かっこよく仕上げられた注目モデルを紹介します。
同クラスのモンスター797との比較もあります。


Ducati Monster821
(メーカー説明より引用)新しいモンスター821は俊敏性とスポーツ性能を重視して、ライディングの悦びを味わうために設計されました。109hpのテスタストレッタエンジン 11°の性能は、ドゥカティ・セーフティ・パック(ABSとドゥカティ・トラクション・コントロール)とライディングモードによって高められ、いつどこでも最大限の安全性能を約束します。
メーカーWebサイト
仕様
車両価格(税込) | 1,419,000円(ブラックとイエローは+30,000円) |
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排気量 | 821cc |
エンジン型式 | テスタストレッタ11° L型2気筒デスモドロミック 4バルブ 水冷 |
最高出力 | 80kW(109hp)/9,250rpm |
最大トルク | 86Nm/7,750rpm |
シート高 | 785/810mm(可変) |
車両重量(燃料、油脂類含む) | 206kg |
カラー

現在展示中の「ドゥカティ・レッド」の他に「ステルス・ブラック」と「ドゥカティ・イエロー」もお選びいただけます。往年のモンスター愛好家の方に嬉し懐かしなイエローが復活し、2018年モデルのアイコン的存在になっています。なお、ブラックとイエローは、カラーオプションとして30,000円高くなります。
参考動画
※プレイヤーの「歯車アイコン」から日本語字幕を表示できます。
「MOTOR LIVE」チャンネルによるストリート走行インプレッション(フランス語)
「Todocircuito.com」チャンネルによるストリート走行映像
「DueQuattroRuote」チャンネルによるメーター表示映像
「SRR BIKER」チャンネルによる社外マフラーの排気音(2018年モデルではありません)
詳細写真
2017年モデルからフューエルタンク、テール周りといった外装が一新。シートレールも新設計となりタンデムステップがフレームにボルト固定となっています。 フューエルタンクはよりエッジが効いた形状となりました。尻上がりのテール周りと相まって、スタイリッシュでありながらマッスルな印象です。 新型ヘッドライトには「U字型」LEDポジションライトを採用。近年トレンドのLEDヘッドライトとはなりませんでした~🙄コストの関係でしょうか? メーターは大型モデルを中心に主流となっているフルカラー液晶。イグニッションオン時の演出がカッコいい! ツーリングの快適さとスポーツ性を兼ね備えたポジショニングは継承。 広い座面を確保しながらも前方がスリムなシートは、足着き性にも寄与しヒップを包み込むような座り心地です。 グリップ力に優れたピレリ製ディアブロ・ロッソ3を採用。制動力も十二分です。 水冷4バルブのパワフルなLツインエンジン。エキパイの取り回しに惚れ惚れします😍 新形状の2-1-2マフラーはマシン全体で統一された特徴的なデザイン。 ドゥカティには珍しくシート高を2段階に可変できる機構が取り入れられています。写真は810mmの状態です。ゴムで固定されたマウントを下側のくぼみに移動させると785mm仕様となります。 シート側にも4つの下駄が取り付けられいて、ワンタッチで外すことができます。さらにシート下に「下駄入れ」と言わんばかりの絶妙なスペースがあるので、ツーリング先で「シチュエーションに合わせて可変させる」なんてことも。
メーター
ウィンカーキャンセルスイッチを押すとモード選択画面に切り替わります。モードに応じてABS介入度、DTC(トラクションコントロール)介入度、エンジンパワーが総合的に変化します。走行中でも操作できるようスピードも併記。 ユニークなのが、モードに応じて情報のレイアウトも変化するシステムです。URBAN(アーバン、街乗り)モードではスピードの次に時計が大きく表示され、タコメーターが非表示になります。高回転まで使うことがほとんどない街乗り向けに割り切った表示内容はGOODですね👍 最も使用頻度が多いであろうTOURINGモードでは多くの情報が表示されます。時計は小さくなりタコメーターとスピードメーターが同レベルでレイアウト。 そしてSPORTモードでは、スポーツ走行で最も必要な情報であるタコメーターが大部分を占め、他の情報は最小限にまとめられています。「その気」にさせるレイアウトです😎
Monster797との比較

ここからは、同クラスの排気量ながら、大きく異なるキャラクターを持つ2台を比較します。写真左がMonster797(以下M797)のPlusバージョン(ビキニカウル&シングルシートカバー装備)、右がMonste821(以下M821)です。
仕様
仕様項目 | Monster821 ¥1,419,000 | Monster797 ¥1,119,000 | |
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エンジン | エンジン型式 | L型2気筒デスモドロミック 4バルブ 水冷 | L型2気筒デスモドロミック 2バルブ 空冷 |
排気量 | 821cc | 803cc | |
ボア×ストローク | 88×67.5mm | 88×66mm | |
圧縮比 | 12.8:1 | 11.0:1 | |
最高出力 | 80kW(109hp)/9,250rpm | 55kW(75hp)/8,250rpm | |
最大トルク | 86Nm/7,750rpm | 68.9Nm/5,750rpm | |
バルブクリアランスの点検サイクル | 30,000km | 12,000km | |
シャーシ | シート高 | 785/810mm(可変) | 785mm |
車両重量(燃料、油脂類含む) | 206kg | 193kg | |
ホイールベース | 1,480mm | 1,435mm | |
キャスター角 | 24.3° | 24° | |
トレール | 93.2mm | 90mm | |
タイヤ(F/R) | 120/70ZR17 180/55ZR17 ピレリ製ディアブロ・ロッソ3 | 120/70ZR17 180/55ZR17 ピレリ製ディアブロ・ロッソ2 | |
燃料タンク容量 | 16.5L |
※太字の数値は、モデル間比較で優れている項目です。
最も大きな違いは、何といってもエンジン!シリンダー配置はどちらもドゥカティ伝統のLツインですが、M821は水冷4バルブ、M797は空冷2バルブです。水冷エンジンや多バルブ機構は一般的に高回転特性に優れ、ほぼ同じ排気量ながら、最高出力はM821が約1.5倍、トルクも1.2倍以上と「走るエンジン」であることが仕様からも見て取れます😎
最高性能ではM821に軍配が上がるものの、M797は最大トルクを、M821より2,000回転低い5,750回転で発揮する低回転特性のエンジン。つまり、スロットル操作にシビアになることなく低い回転域でゆったりとツーリングを愉しめるエンジンと言えますね。軽量でメンテナンス性に優れるのも空冷エンジンの魅力ですよ😉
シャーシ周りに目を向けると、M797の方が一回りコンパクトなのがわかります。13kgの差は車体を起こした時にも体感できる差となって表れています。タイヤは同サイズですが、M821はよりグリップ力に優れたロッソ3を採用。それでいてライフは同レベルという今人気のタイヤです!
またM821には、オプションにてクイックシフター(アップ/ダウン)を追加できます。クラッチ操作をせずにロスなくスムーズなシフトチェンジが可能で、スポーツ走行だけでなくツーリングでも大活躍!一度使うと虜になるマストな機構です。
足着き性
次に、気になる足着きについて。M821はシート高2段階に分けて比較していきます。写真1枚目はM821の810mm、2枚目は同じくM821の785mm、3枚目はM797の785mmです。なお、写真内スタッフの身長は174cm、体重は60kgです。
M821の810mmは、中足(土踏まずの前)がしっかり着きます。
M821の785mmはかかとまでべったりで若干ひざに余裕がある程足着きがいいです。
M821に共通して言えるのは、シート前方が細くなっているので足を降ろしやすく見た目以上に足着きがいいという事ですね!
M797はM821のローと同じ785mmですが、ギリギリかかとがべったり着く高さです。
ライディングポジション
写真左上はM821の810mm、右上は同じくM821の785mm、左はM797。ポジションは三者で大きく異なりますね。
M821の810mmは、またがっただけで体がスッと馴染むポジションで、ツーリングからスポーツ走行まで幅広く対応できるバランスが好印象です😍
M821の785mmを810mmと比べてみると、ひざの角度がかなり違うことが分かると思います。シートとステップが近付いた分少し窮屈になり、足首にも角度が付いています。相対的にハンドルが高くなり全体のバランスが大きく変化。無理やりシート高を下げた感は否めませんね~🙁
M797は、ステップが比較的前方に配され、上体が起きたツーリング向けのポジションとなっています。高速度のスポーツ走行には不向きですが、前傾姿勢が苦手な方や景色を眺めながらゆったり走りたいという方にはベストです!
細部比較
外観上の違いを細かく見ていきます。並んだ写真の左がM821、右がM797です。
ハンドル周り
ブレーキレバーは、M797の4段階調整式に対して15段階調整式。ライダーに合わせたより緻密なチューニングが可能です。
クラッチレバーは同形状。シンプルなワイヤー式です。
M821のスロットルにはライド・バイ・ワイヤを採用。ワイヤーがなくなりちょっとスッキリしました。スロットル操作の感覚は、M797と比較して強めのスプリング&ハイスロとなっていてスポーツ向けの印象。
ハンドルスイッチは同形状。このグリップがいいんですよ~。手に吸い付くようなグリップ感なのに厚過ぎず柔らか過ぎず😊
メーターの違いは歴然で、最新のリッタークラスではもはや当たり前となりつつあるフルカラー液晶を採用。視認性がよく多くの情報を柔軟に表示できます。対するM797も高コントラストで視認性は良好です。
外装周り
逆U字のLEDポジションが備わった同形状のヘッドライト。どちらも一般的なハロゲンバルブです。
モンスターのアイデンティティであるタンクフックは健在。
フレームの違いでM797よりグラマラスに見えるM821。シングルシートカバーもM821はエッジが効いているのがわかりますね。
M821のシート表皮は、素材・表面処理違いの縫製仕上げ。対してM797はエンボス加工の一枚ものです。MONSTERロゴが良い感じですね~。
フレーム周り
どちらもトレリスフレームでありながら、全く別のフレーム構成。M821はエンジンにフレームが付いているといっても過言ではないですね。
シート下のスペースはどちらもほぼありません。スマホなどの充電に便利な5Vの給電ポートを備えています。
細かい所を見ると、さすがに30万円違うだけあってクオリティが違います!M797のスチールの打ち抜きペダルに対してM821はアルミ鋳造で、質感が高い仕上がり。
ブレーキペダルも同様に素材に違いがあります。ステップには適度に衝撃吸収性を持たせたラバーを採用し、快適性と踏ん張りやすさを両立。
足周り
タイヤを除けばほとんど共通のフロント周り。ブレンボ製M4-32モノブロックキャリパーを採用。
リアブレーキはM797の片押し1ピストンに対して、両押し2ピストン。どちらも制動力は十分です。
ほぼ共通のフロントフォークですが、突き出し量がこんなに違います。このおかげで足着き性も向上。
リアは取り付け場所が違うものの、どちらもシンプルな構造のザックス製ショックアブソーバー。プリロードとリバウンドの調整が可能です。
剛性が高そうなスイングアームです。ホイールのデザインは両者共通の10本スポーク。
M797のロッソ2と、その進化形であるロッソ3を採用したM821。ロッソ3ではライフはそのままにグリップがより向上しています。
エンジン周り
エンジンはシリンダーレイアウト以外別物です。クラッチカバーのサテンカラーが高級感を感じさせます。
エンジン左側面から。水冷ラインがないM797はシンプルな印象。ただしバルブクリアランスの調整はフレームが邪魔でやりにくそうです(笑)
水冷エンジンであるM821には、大きなラジエーターを装備。M797にも小ぶりなオイルクーラーが付いており、夏場の冷却をしっかり担っています。「すっきりしたエンジン前方がモンスターらしい」という意見も耳にしますが、水冷もいいですよ~😉
ほぼ同様な取り回しのエキゾーストパイプ。M821の表面処理はなめらかで綺麗ですね。
斬新な形状の新型マフラーを採用したM821。Lツインの鼓動をしっかり感じられるエキゾーストサウンドに惹きつけられます😍
まとめ
一見するとそっくりな二台ですが、エンジンの特性、ライディングポジション、想定するシチュエーションに明確な違いがあり、しっかりと棲み分けられたキャラクターに作り上げられています。
一言でまとめると、M797は街乗りからツーリングまで気負わず乗れる、初心者にもおすすめの王道ネイキッド。M821はツーリングからスポーツ走行まで幅広く愉しめる、乗り手を選ばないスポーツネイキッド。
それぞれに一長一短があり、どちらも素晴らしいモデルです~🤔あなたなら、どちらを選びますか?
M797とM821、どちらも試乗車を用意しています。
見ただけでは伝えられないモンスターの魅力を
ぜひ実際に乗って体感してみてください!
試乗のご予約はお気軽にどうぞ♪