新型モデルC400GTが入荷!C400Xとの徹底比較も
普通二輪免許で乗れる話題のBMWスクーターが入荷しました!
対抗馬のC400X、国産代表バーグマン400とも比較していきます。


BMW C400GT
(メーカー説明より引用)街を面白くするものは何ですか? 人々の多様性? トレンドの発信地? 無限の可能性? これらがすべて組み合わさったものです。それを発見するためには、高いフィットネスレベルが必要です。つまり、複雑な都市を快適さと共に駆けぬけて、長い旅にも出られるもの。それがBMW C 400 GT。手のひらのコネクティビティのようにあなたの世界を広げます。このミドルサイズスクーターは、街中やその周辺のエリアを俊敏かつ快適に駆けぬけるのに最適な走りを持っています。新しい次元から街を探検すると、あなたの街はもっと面白いものになるでしょう。
仕様
車両価格(税込) | 912,000円~ |
---|---|
排気量 | 349cc |
エンジン型式 | 水冷4ストローク単気筒 |
最高出力 | 25kW(34hp)/7,500rpm |
最大トルク | 35Nm/6,000rpm |
重量(走行可能状態) | 215kg |
メーカーWebサイト
C400GT | BMW Motorrad Japan
詳細写真
同じGTでもC650GTとは違い直線的に構成されたカウリングデザイン。走りも見た目も軽快なC400GTの登場です! 大まかな車体構成は一般的な国産スクーターと特に変わりません。でも質実剛健なデザインバランスはさすがドイツですね。 凄味がある特徴的なマスク。何だか悪そうです(笑) 新設計のフルLEDヘッドライトを装備。ロービームで外側二灯、ハイビームで全て点灯します。 フロントウィンカーは発光面積が広い縦型。視認性は抜群です。 現在展示しているカラーは「ムーンウォーク・グレー・メタリック」。一見グレーに見えますが、光が当たると上品な輝きを放ちます。 ウィンドスクリーンは固定式ですが、幅広で高さもあるので高い防風効果が期待できそうです。 コックピットのデザインもすっきりと洗練されています。 メーターは現行BMWに多く採用され好評を得ている6.5インチTFTカラーディスプレイ(オプション装備)。半光沢処理により太陽光の下でも高い視認性を確保しています。 スマホ&インカムとBluetoothで接続すれば、電話の着信はもちろん電話帳を表示しての発信も可能。音楽の選曲も直観的に操作できます。 グリップ付け根のホイールがマルチコントローラー。その右のMENUスイッチと併せて、ディスプレイのあらゆる情報を操作して確認できます。 標準装備のグリップヒーターとシートヒーターは、手元のスイッチで簡単に温度調整が可能。 「キーレスシステム」により、キーをポケットに入れたままこのメインスイッチを押すだけで、イグニッション操作が可能。 燃料フィラーキャップもキーレス。もう給油の度にキーを差し替える必要はありません。燃料タンクは12.8Lで燃費は28.6km/L(メーカー公称値)なので航続距離は約366kmと、街乗りにもツーリングにも不便がない航続性能です。 左右のフロントボックスもキーレスで開くことができます。操作は扉の上にあるスイッチを押すだけ。逆にキーがないと開けることができないので、セキュリティ的にも◎。左右ケースの間にあるスイッチを押すと、シートもキーレスで開錠可能。 右側のボックスにはETCが収められており、底面には衝撃吸収性に優れたゴムパッドが備わっています。奥には電源を取り出せるヘラーソケットがあるので、スマホを充電しながらの収納も可能。6インチのスマホを入れてみましたが余裕の広さでした! フロアボードには、C400GTのロゴをさりげなくエンボス加工。ライディングスタイルに合わせて前方に足を置くこともできます。タンデムステップは面積が広くパッセンジャーにも優しい作り。 後部が幅広で快適性が高いシート。厚みを持たせながらも柔らか過ぎず、しっかりと座面圧を受け止めます。高さがあるバックレスト付きで様々なライディングポジションに対応。 表皮は二種の切り替えで、GTの刺繍も相まって上質な仕上がり。 シートはイグニッションONの状態ではスイッチで開けることができますが、それ以外でも鍵を取り出せば開錠可能。 シート下の収納は広い方ではありませんが、オプションで純正トップボックスも用意されています。ダンパーロッドの調整がよく考えられていて、開放状態をしっかり維持しつつ、閉める時は途中から吸い付くように閉じていきます。 シート下後方は、停車時のみアコーディオン状に拡張可能。フルフェイスヘルメットが一つ余裕で収まります。拡張するとリアタイヤのギリギリまで拡がるのですが、センサーが付いていて安全上そのままではエンジンがかからないようになっています。 新意匠のテールライト&ウィンカー。テールは視認性に優れた面発光タイプです。 ブレーキ時には全体が明るく光ります。まるで車! ブレーキキャリパーは、G310シリーズやKTMのDUKEシリーズで実績があるBYBRE(バイブレ)製。ダブルディスクで制動力は十分です。 タイヤにはピレリのエンジェル スクーターを採用。直線的なパターンで、車体デザインにマッチします。タイヤサイズは120mm幅の15インチ径と太目で迫力があります。 マフラーはステンレス製の異形四角形状。ショックアブソーバーはアジアKYB製です。 センタースタンドは標準装備。サイドスタンドによる後輪ロック機能は付いていません。
C400Xとの比較
対抗馬となるのはやはり、ほぼ同時期に登場したBMW C400X(以下X)。快適性を重視したC400GT(以下GT)に対し、アグレッシブなデザインが魅力のモデルです。Xの詳しい紹介は「新型モデルC400Xが入荷!」をご覧ください。
スタイリング

車体周りを共通としながらも全く別のキャラクターに仕上がった二台。フェイス周りだけでなく外装周りのあらゆる所にそれぞれのコンセプトが反映されています。
フロントボックス
ライディングポジション
乗車姿勢を比べていきます。まずはGTの通常ポジション。ツーリングモデルらしく広々していて、ひじ、ひざともにゆとりがあります。 ステップの前の方へ足を置いてみたのがこちら。ひざが伸びてとても楽なポジションになります。これなら高速道路でも疲れ知らず。バックレストもしっかりしているので安心感があります。 XのポジションはGTに比べるとひと回りコンパクト。スポーティなキャラクターらしく、少し上体が起きてロードバイク寄りになります。 足を伸ばせるステップも用意されているのですが、つま先を曲げる必要があるのでゆとりはありません。踏ん張る時にはよさそうです。 スクリーンやフロント周りの幅など、Xよりかなり大きく設計されているのがよくわかります。スクリーンの高さはあごのラインぐらいまであるので、高速域では効果絶大! GTに対しコンパクトなフロント周り。 ポジションの違いは、実はハンドルバーの違いが大きいんです。 GTに対してXは絞りが広く、ストリートファイタースタイルのようにひじが開き、それに合わせて上体も起きるというわけ。まさにキャラクター通りのポジションです。
タンデムの快適性
スクーターはタンデムで使用する人も多いので、パッセンジャーが快適かどうかも比較していきます。まずは実際に乗ってみました。 GTの方がライダーとの距離が近く安心感があります。また、視点の高低差があるのでパッセンジャーの視界が開放的です。この辺りはさすがツーリングモデル。静止状態での乗り心地は、スタッフいわく「大きな差は無い」とのこと。 バックレストはライダーだけではなく、パッセンジャーが前方へずり落ちるのも防いでくれます。 座面の広さはGTが少し広いですが、すぐ体感できる程の違いではありません。クッション性は同等。 GTのタンデムステップは広く、足全体を乗せることができます。 Xはバータイプで足への負担は比較的多め。パッセンジャーにとってこの違いは大きく、長距離になる程疲労感に影響が出てきます。 似た形状のタンデムグリップですが、GTの方が後ろまで長く、色々な姿勢で上体を支えることができます。 Xも他のロードバイクに比べると十分しっかりしたグリップです。 直線部分の一番太い所の外周を測ってみました。GTは約91mm。 Xは約93mm。外周はXの方が長いですが… 断面形状をみてみると、GTは鈍角のコロッとした断面。 Xはスタイル重視で鋭角の断面です。実際握ってみると感覚が全然違い、GTの方が手に馴染んで安心感があります。
C400Xと国産車との諸元比較
最後に、諸元を並べて数値的に比較していきます。C400Xに加えて国産車代表として、同じく車検が必要で排気量と価格が近いスズキ バーグマン400(スカイウェイブの後継機)も合わせて比較していきます。3車種中特に優れている項目は下線にて強調しています。
概要
仕様項目 | ![]() | ![]() | ![]() |
---|---|---|---|
価格(税込) | ¥912,000 | ¥851,000 | ¥799,200 |
カラー | ホワイト/ブラック/グレー | ホワイト/ブラック/ブルー | ホワイト/ブラック/ブルー |
メーカー保証期間 | 3年間 | ← | 2年間 |
生産国 | ドイツ | ← | -(不明) |
まずは価格差を確認してみましょう。バーグマン400(以下バーグマン)に比べ、GTは+112,800円、Xは+51,800円と、外車にしてはそれほど開きはありません。ただし、登録諸経費が5万円弱高くなる(弊社規定)ことと、TFTカラーディスプレイはオプション(75,000円)であることをご注意ください。
カラーバリエーションはいずれも3色展開。ホワイトとブラックがあるのは共通ですが、パールホワイトやマット(艶消し)カラーはバーグマンだけです。
保証期間はBMWが3年間と長く、延長保証(有料)も契約すれば最長5年間まで延ばすことができます。スクーターとはいえ安い買い物ではないので、長期間安心して乗り続けられるのは大きなポイントですね。
エンジン
仕様項目 | C400GT | C400X | バーグマン400 |
---|---|---|---|
エンジン型式 | SOHC 4バルブ 水冷単気筒 | ← | DOHC 4バルブ 水冷単気筒 |
排気量 | 349cc | ← | 399cc |
最高出力 | 25kW(34hp)/7,500rpm | ← | 23kW(31ps)/6,300rpm |
最大トルク | 35Nm/6,000rpm | ← | 36Nm/4,800rpm |
同じ「400」という数字が付いた三者ですが、実は排気量はBMWが50cc少ないんです。それにも関わらずハイパワーでトルクフル!高性能エンジンの代名詞とされるDOHCではなく、シンプルなSOHCでありながらも高いエンジン性能に仕上がっています。最大トルクをより低い回転域で発生させるバーグマンは、ストップ&ゴーが多い街中では扱いやすさがアドバンテージになりそうです。
シャシー
仕様項目 | C400GT | C400X | バーグマン400 |
---|---|---|---|
フロントサスペンション | 正立Φ35mm | ← | 正立 |
サスペンションストローク (F/R) | 110/112mm | ← | – |
タイヤサイズ(F/R) | 120/70-15 150/70-14 | ← | 120/70-15 150/70-13 |
ホイールベース | 1,565mm | ← | 1,580mm |
キャスター角 | 63.6° | ← | 65° |
最低地上高 | – | – | 125mm |
シート高 | 775mm | ← | 755mm |
重量 (燃料・油脂含む) | 215kg | 201kg | 215kg |
シャシー関係はいずれも近い仕様となっています。リアタイヤのサイズがバーグマンのみ13インチですが、これについては一長一短あるので、一概にどちらが優れているとは言い辛いですね。14インチの方がタイヤの選択肢が多いのは一つのポイント。フロントタイヤが15インチと大き目なのは、走行安定性を考えると嬉しい仕様です。
車重についてはXのみが14kg(約7%)軽く、実際にGTと比べるとまたがっただけでもその違いを体感できます。
航続性能
仕様項目 | C400GT | C400X | バーグマン400 |
---|---|---|---|
燃料 | レギュラー | ← | ← |
燃費 | 28.6km/L | ← | 25km/L |
燃料タンク容量 | 12.8L | ← | 13L |
航続可能距離 (目安) | 366km | ← | 325km |
通勤で毎日使用するなら、やっぱり特に気になるのはガソリン代。燃料の種類はいずれもレギュラーで、燃費はBMWが上。長崎県内の1月最安値(現金価格)である、レギュラー141円で計算してみると…月に1,000km(往復50km×20日)走るとして、バーグマンが5,640円、BMWが4,930円という計算です。
さらに航続可能距離も長いので、通勤だけではなくツーリングでも嬉しいですね!
装備
※ △はオプション装備
仕様項目 | C400GT | C400X | バーグマン400 |
---|---|---|---|
ABS | ○ | ← | ○ |
トラクションコントロール | ○(ASC) | ← | × |
キーレス | ○ | ← | × |
カラーディスプレイ | △ | ← | × |
スマホ連携 | ○ | ← | × |
ETC | ○ | ← | × |
グリップヒーター | ○ | ← | × |
シートヒーター | ○ | ← | × |
ブレーキロック | × | ← | ○ |
LEDヘッドライト | ○ | ← | ○ |
安全性、快適性、機能性、いずれにおいても装備が充実しているBMW。駐車時に便利なブレーキロックは、バーグマンのみの装備ですが、総合的にはBMWに軍配が上がります。カラーディスプレイ以外は標準装備なので、車両価格の差以上の価値があると言えますね。ETCやグリップヒーターは他の車両でも後付けができますが、トラクションコントロール、キーレス、シートヒーターは社外品での後付けが難しい装備なので、安全性&快適性を求めるなら大きなポイントとなりそうです。
追記(2019/6/29):誤って燃料の種類をハイオクと記載していたため、関連する文章と合わせて修正しました。
スポーティな乗り方や軽快なスタイルを求めるならC400X!
快適性やタンデムを重視するなら断然C400GTがおすすめ!
どちらも展示中なので、ぜひ実際に見比べてみてくださいね
BMWが作り出したスクーター、さすがのクオリティですよ~!